給湯器選び方

はじめに:「晴れの国」でも油断は禁物。給湯器選びの基本。

温暖で過ごしやすい「晴れの国」として知られる岡山県。しかし、南部の瀬戸内海沿岸の平野部と、冬は雪も降る県北の中国山地では、気候が大きく異なります。

ご家庭のライフスタイルだけでなく、お住まいの地域の気候風土まで考慮して選ぶこと。それが、10年後も後悔しないための重要な鍵となります。

このページでは、岡山県の多様な環境の中で、ご家庭に本当に最適な一台を見つけるための、7つのチェックポイントを分かりやすく解説します。

【POINT 1】お住まいの地域で「仕様」を選ぶ

これが岡山県での最も重要なポイントです。

  • 岡山市・倉敷市など「県南の平野部」にお住まいの方
    基本的には「一般地仕様」の給湯器で対応可能です。ただし、冬の冷え込みに備え、機器の自動凍結予防機能だけでなく、配管への適切な保温工事をしっかり行ってくれる業者を選ぶことが大切です。
  • 津山市・真庭市・新見市など「県北の山間部」にお住まいの方
    冬は氷点下まで冷え込み、積雪もある県北エリアでは、「準寒冷地仕様」の給湯器が推奨されます。一般地仕様の機器では、凍結による故障リスクが高まるだけでなく、冬場のパワー不足を感じやすくなります。低温下でも安定した性能を発揮する仕様を選びましょう。

【POINT 2】パワー(号数)で選ぶ

「号数」とは、給湯器がお湯を沸かす能力のことです。家族の人数に合わせて選びますが、冬の寒さを考慮し、少し余裕を持った号数選びが快適さにつながります。

号数主な用途
16号1~2人家族向け。
20号2~3人家族向け。
24号4人以上の家族や、お湯を同時にたくさん使うご家庭向け。冬場でもパワフルな給湯が可能です。

特に、冬の冷え込みが厳しい県北エリアでは、同じ家族構成でも一つ上の号数を選んでおくと、冬場でもストレスなくお湯を使えます。

【POINT 3】省エネ性能で選ぶ(エコジョーズ)

「エコジョーズ」は、これまで捨てていた排気熱を再利用し、少ないガス量で効率的にお湯を沸かす、省エネ性能の高い給湯器です。

  • メリット:
    • ガスの消費量を約13%~15%カットでき、毎月のガス代を節約できます。
  • デメリット:
    • 従来の給湯器に比べ、本体価格が少し高価になります。
    • 設置には、ドレン水を排出するための追加工事が必要です。

初期費用はかかりますが、長い目で見ればガス代の節約分で十分元が取れるため現在交換される方の9割以上がエコジョーズを選ばれています。

【POINT 4】機能で選ぶ(オートとフルオートの違い)

ガスふろ給湯器にある「オート」と「フルオート」は、お風呂の自動機能に違いがあります。

機能オートフルオート
自動お湯はり
自動追い焚き
自動保温
自動たし湯×
追い焚き配管自動洗浄×

オート: 「自動お湯はり」と「自動保温」までを行います。

フルオート: オートの機能に加え、お湯が減ると自動で足し湯をする「自動たし湯」、お湯を抜く際に配管内を自動洗浄する「配管自動洗浄」といった、より快適・衛生的に使える機能が備わっています。

価格は、号数や機能、メーカーによって大きく変動します。ただ安いだけでなく、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが、長期的な安心につながります。

【POINT 5】ガスの種類で選ぶ

岡山県では、都市ガスとプロパンガス(LPガス)、両方をご利用のご家庭が多くあります。

給湯器は、ご自宅のガスの種類に合ったものでなければ使用できません。

特に、都市ガスエリアからプロパンガスエリアへ(またはその逆へ)お引越しされた際は、以前と同じ感覚で機器を選ばないよう注意が必要です。私たちの現地調査でも専門スタッフが必ず確認しますのでご安心ください。

【POINT 6】設置場所で選ぶ

給湯器は、お住まいのタイプによって設置できる機種が異なります。基本的には現在設置されているものと同じタイプへの交換となります。

  • 【戸建て向け】
    • 壁掛けタイプ
      外壁に掛けて設置する、省スペースなタイプです。
    • 据え置きタイプ
      屋外の地面やコンクリート台の上に直接設置するタイプです。
  • 【マンション・集合住宅向け】
    • PS設置タイプ
      玄関脇などにあるパイプスペース(PS)という専用スペースに設置します。選定には専門知識が必要です。

【POINT 7】沿岸部では「塩害対策」も視野に

プロの業者であれば、地域の環境に合わせた提案をしてくれます。

  • 対象エリア: 玉野市、笠岡市、瀬戸内市など
    対策: 瀬戸内海沿岸は比較的穏やかですが、それでも潮風の影響は皆無ではありません。機器をより長く安心して使うために、サビに強い「耐塩害仕様」の給湯器も選択肢として提案してくれる業者だと、より信頼できます。

まとめ:岡山の給湯器選びは、地域のプロにご相談ください

多様な暮らしがある岡山県だからこそ、マニュアル通りの提案ではなく、一軒一軒のご家庭に合わせた最適な機種選びが重要です。

私たち「岡山給湯器相談センター」は、地域の気候と暮らしを熟知したプロとして、お客様に最適な一台をご提案します。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。